社長BLOG

mixiはニュースを導入したときに道を間違えた

要するにSNSの本質である、
「ユーザー活動のコンテンツ化」を忘れると、力を失う。
ということ。

mixiはあくまでも元々は純粋なSNSをやりたかったんだと思う。
純粋なSNSをやりたいならユーザー活動にフォーカスしなければダメだ。

mixiはたしか2006年ごろニュース機能を導入した。
Facebookはその何倍の規模になってもユーザー活動にフォーカスしている。
あのブレない姿勢はえらい。

2006年に書いた記事。
mixiの変化

mixiがSNSの中で一番成功した理由は
「ユーザーの些細な動きも増幅して、それを別のユーザーへのコンテンツとして提供する」
事に徹底的に注目した所にあると思います。
「独特の9面レイアウト」「プロフィール写真」「日記」「コミュニティ」「あしあと」
等が特徴的ですが、「あしあと」なんかは最高の例だと思います。
発言をしないユーザーが他のページにアクセスしたという、
単なる一動作を、貪欲にコンテンツに仕立て上げた、
と言うところは「うまい!」とうなっていました。
これまでもmixiにはいろいろな機能が追加されてきましたが、
だいたいこのコンセプト通りに進んできたのだと思います。
携帯、レビュー、フォトアルバム、アンケート、日記強化なんかですね。
一部天気予報やGOO検索と言ったユーザーが関係しない内容もありましたが、
原則、ユーザーがコンテンツを作り出すところに特化していると思います。
ただ、今回のニュースは本家のニュースサイトへのリンクが無いので、
mixiはニュースを買っている訳です。ここが今までとは違いますね。
「ユーザーの些細な動きも増幅して、それを別のユーザーへのコンテンツとして提供する」
このコンセプトから、先に進んだmixiがどのように発展していくかは、注目です。

当時は、不安を覚えつつも、これからどうなりますかねぇ?という論調であった。
でもやはり、mixiニュース以降はサービスが「ユーザーの活動にフォーカス」されていない。
その最終的な決着が、「あしあと」をやめてしまったことにつながる。

SNS魂を売るとどうなるのか?

自分はmixiニュースを見た時、「あーこりゃSNSの心を売り払ったな」と直感した。
mixiニュース自体は、ニュースを起点にした日記が増えるので、数字上は活性化したように見える。
ただSNSとしては、重要な視点が抜けている。

ユーザーが自分で外のニュースを探さなくなる

ニュースはmixiがさがして便利な場所に提供してくれるもの、という印象がユーザーに広がる。
とすると、わざわざHTMLタグや引用を加工して、外部のニュースを紹介するのがバカバカしくなるのだ。
ユーザーの自発的な探究心、ニュース紹介パワーを失わせる。
情報の探求と流通に力を注ぐのはコミュニティの9%程度だと言われている。
1:9:90の法則
9%の人たちの仕事のモチベーションを奪ったわけだ。

ユーザーが自分でニュースを作らなくなる

SNSにおいてニュースは、紹介するだけでなく、自分自身でつくるものである。
世間のニュースが立派すぎると、「自分と彼女、結婚!」というニュースよりも、
「赤西と黒木メイサ結婚!」のほうが華やかなので、つくるよりもそっちにコメントしてたほうが楽だわー、となってしまう。
ニュースには広がりと同時に関係性という深さがあるのだが、丁寧に個人ニュースの方を支えてあげないと
世間のビッグニュースに埋もれてしまう(書き手側が埋もれた!と思ってしまう)んだな。

これも1:9:90の法則に従うと、1%の人たちのコンテンツ作成モチベーションを奪うことにつながる。

そして大多数のユーザーをコンテンツ消費者にしていくのだ。
0:0:100の法則。すなわちマスメディアの消費者と同じ構造になる。

エンジニアがソーシャルを作らなくなる

これが最後にして最大の問題。mixiのエンジニア自体がソーシャルをやらなくなるのだ。
真のソーシャルコンテンツはつくるのは複雑で大変だし、流行るかはやらないかのリスクも高い。

※ソーシャルコンテンツにソーシャルゲームを入れるかどうかというのは話しがややこしくなるな。ここでは除外する。

経営陣が「mixiニュースやるぞ!」なんて言い出すと、エンジニアもみんな「ソーシャルじゃなくていいのか、じゃ、こんなコンテンツ横流しサービスつくろうぜ」なんて思い出すのだ。

その最終的な帰結が、あしあとの廃止と、つぶやき機能の安易な導入である。
これでコンテンツ的にはトドメとなった。

今後のmixi

自分はmixiのファンである。あんな素晴らしいサービスを構築できた、イーマーキュリー(当時の社名)、バタラさんをはじめとしたエンジニアはすばらしかった。

毎週のように開催されていた、イベントは楽しかった。笠原さんもちょくちょく来ていて、直接改善案なんかを言うことができた。ふぁるさんは、体をはってコミュニティを盛り上げていた。彼女の活躍と紆余曲折の末でのmixiへの入社は、なかなか感動的で初期ユーザーみんなで祝福したものだった。

身売り報道はさみしい。日本発SNSの原点に立ち返って、鮮やかに復活してほしい。
自分もOpenPNEがんばるよ。

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